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05月10日(主日)説教要約

ダビデの幕屋

05月10日(主日)説教要約

2026.05.10.(復活後第5主日)

# 題目:ダビデの幕屋

**The Tabernacle of David**

**本文:イザヤ書 16:1–5**

“1 あなたがたは、この地を治める者に小羊を献げよ。
セラから荒野を越えて、シオンの娘の山へ送れ。
2 モアブの娘たちは、アルノンの渡し場で、
巣から追われてさまよう鳥のようになっている。
3 策をめぐらし、公正な裁きを行い、
真昼にも夜のような陰を作り、追われた者をかくまい、
逃れて来た者を裏切るな。
4 わたしの追われた民を、あなたのもとに宿らせよ。
モアブよ、滅ぼす者の前で彼らの避け所となれ。
かすめ奪う者は滅び、荒らす者は終わり、
踏みにじる者は地から絶えるからだ。
5 一つの王座が恵みによって堅く立てられ、
その上に座する者は、ダビデの幕屋にあって、
真実をもってさばき、公平を求め、
正義を速やかに行う。”

# 序論

イザヤ書15章と16章では、モアブ人について語られています。主な内容は、モアブ人の罪と滅びについてです。そして同時に、モアブ人に対する勧告の御言葉も与えられています。

聖書では、モアブ人についてはほとんど否定的に扱われています。しかし、イエス・キリストがモアブ人の子孫として来られたことを考えたことがあるでしょうか。

モアブ人の中にも、神が残しておかれた者たちがいました。まして、救い主イエス・キリストが肉の血統においてモアブ人の血筋を通して来られたのですから、キリストのうちに残された者たちがいると言えるでしょう。

今日は、モアブ人の起源、彼らの罪と滅び、そして残された者の救い、特にモアブの女ルツの子孫として来られたイエス・キリストを通した救いのメッセージを伝えたいと思います(5節中心)。

# 1. モアブ人の起源

## • アブラハムの親族

アブラハムがカナンの地へ行く時、ロトも共に行きました。ロトはアブラハムの甥であり、近い親族関係にありました。彼らはベテルとアイの間に住んでいましたが、しもべたちと家畜が増えたため、別々に暮らすことになりました。アブラハムはヘブロンへ行き、ロトはソドムとゴモラの地を選びました。

## • ロトと二人の娘

ソドムとゴモラは堕落した町でした。その町は神の裁きを受け、硫黄の火によって滅ぼされました。神はアブラハムの執り成しの祈りを聞かれ、ロトと二人の娘を救い出されました。

しかしその時、ロトの妻は神の命令に背き、硫黄の火で裁かれるソドムとゴモラを振り返ってしまったため、塩の柱となりました。

## • モアブ人

ロトの二人の娘は、父ロトを酔わせ、子孫を残すために非道徳的な方法、すなわち近親相姦によって息子たちを産みました。姉が産んだ子の名がモアブでした。その子孫がモアブ族です。

また妹も息子を産み、その名をベン・アミと言いました。その子孫がアンモン族となりました。

このように、モアブ族は恥ずべき形で始まったのです。

# 2. モアブ人の罪と滅び

## • 出エジプト後の最後の宿営地

イスラエルの民は出エジプトをしてカナンの地へ向かう間、42か所に宿営しました。彼らがカナンの地に入る前、ヨルダン川東側で最後に宿営した場所がモアブの平地でした。

今やヨルダン川を渡れば、約束の地カナンです。ここで大きな事件が起こります。

## • バアル・ペオル

モアブ人たちの代表的な偶像がバアル・ペオルでした。民数記22章から25章に出てくるバラムとバラク王の記事を通して詳しく見ることができます。

バラムはイスラエルを呪おうとしましたが、神の強い介入によって、かえって祝福してしまいました。さらにはメシアの誕生まで預言しました。

第一次的にイスラエルを呪うことに失敗したバラムは策略を巡らせ、自分たちが仕えるバアル・ペオルの神殿にイスラエル人たちを招き、偶像礼拝をさせ、さらに偶像礼拝の儀式の中で性的な罪を犯させました。

神は怒られ、疫病(パンデミック)によって24,000人が死にました。

その最中、イスラエル人ジムリと、ミディアンの族長の娘コズビが淫行をしていた時、これに憤ったピネハスは、その場で槍をもって二人を刺し殺し、神の怒りを鎮めました。

## • イスラエルの残された者

イスラエルの民のうち、出エジプトした者たちで罪を犯した者たちは皆、荒野で死にました。

その中で生き残り、カナンの地に入った人々がいます。それがヨシュアとカレブです。そして大祭司エルアザル、疫病を止めた勇敢なピネハス、人口調査に含まれなかった子どもたち、祭司たち、そしてレビ人たちです。

# 3. モアブの女ルツ

## • ルツの信仰

士師の時代にあった美しい信仰の物語があります。それがルツ記です。

飢饉が起こり、ベツレヘムに住んでいたある家族がモアブの地へ移住しました。長男と次男は現地で結婚しましたが、しばらくして父親と二人の息子、三人の男たちが皆死んでしまいました。

現地で結婚した二人の嫁のうち、長男の妻オルパは、姑ナオミの言葉を聞いて、しぶしぶ去って行きました。

しかし次男の妻ルツは、信仰によって最後まで姑に従い、カナンの地へ戻って来ました。彼女の名はルツであり、その出身はモアブの女でした。

## • ダビデ家の始まり

ルツは姑ナオミに心を尽くして仕え、従いました。そしてついにボアズと再婚しました。

ボアズは、サルモンと遊女ラハブとの間に生まれた息子です。

ルツ(友)とボアズ(有力者)の間にオベデ(しもべ)が生まれました。オベデはエッサイを生み、エッサイはダビデを生みました。

取るに足らず、出自も誇れるものではなかったダビデ家は、このように始まったのです。

## • イエス・キリストの先祖

新約聖書の始まりは、「アブラハムの子、ダビデの子、イエス・キリストの系図である」と記されています。

アブラハムから始まるイスラエル、ダビデから始まる王家の系図を挙げながら、イエス・キリストは信仰の父アブラハムの子孫として来られ、またダビデ王家の血統を継がれました。

その中にルツが登場します。彼女はモアブの女でした。

それにもかかわらず、信仰によってダビデの曾祖母となりました。肉の血統的系図を見るなら、ルツはイエス・キリストの先祖の位置にいるのです。

# 結論

イザヤ書15章と16章は、モアブの滅びについての内容が大部分を占めています。しかし本文は、モアブに向けられた勧告の御言葉です。

モアブの滅びの中にも、残された者を守ろうとされる神の御心を読み取ることができます。

モアブ人の中でも、神の選びの民イスラエルに好意を持ち、善を行う人々を、神は守り、祝福されることを語られました。

イスラエルは教会のひな型です。

「5 一つの王座が恵みによって堅く立てられ、その上に座する者は、ダビデの幕屋にあって、真実をもってさばき、公平を求め、正義を速やかに行う」とあります。

この御言葉は、ダビデの子孫であるイエス・キリストを通して成就されます。

私たちもモアブ人のような者たちでした。しかしキリストのうちにあって新しい創造とされ、偶像礼拝と淫行と神を試みること、そして神に向かってつぶやいていた罪を悔い改め、赦しを求めなければなりません。

神は真実で誠実なお方です。いつでもどこでも共にいてくださり、私たちを滅びの港から救い出し、希望の港へと導いてくださいます。

私たち皆が最後まで勝利する者となり、主が再臨される時、千年王国において、別の言い方をするなら「ダビデの幕屋」において、主と共に治める祝福された者となるべきです。

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